保険の観点から見た感染症と胎児性水俣病

健康保険は生命の維持に関わる疾病の治療に対して適用されるものとされており、その適用は一般的な病気、風邪などの治療に於いても適用されます。その為私たちは病気の際には何気なく病院において治療を受け、健康保険を利用しています。しかし、重大な病気や難病の中にはなかなか正式な病気としての認定がされずに健康保険の適用対象外となっている病気がたくさんあります。
感染症は一般的には健康保険が適用される病気です。古くはその原因が分からず、適用外とされていた時期もありましたが、最近はその原因も特定されていることが多く、厚生物質等の治療薬も多く開発されていることから、殆どの場合には治る病気として治療されるようになりました。感染症の多くは細菌の感染によって起こり、治療をしないと症状が悪化し生命の危険に関わるため、治療が効果があることが明白になっているため、適用されるようになっています。
一方、胎児性水俣病はその原因を特定するのが難しい病気です。胎児性水俣病は母親が妊娠中に水俣病の原因となるメチル水銀を取り込んでしまうことにより胎盤を通じて胎児に吸収され、胎児が水俣病にかかってしまう状態ですが、その症状が本当に水俣病によるものであるかどうかの立証が難しいため、水俣病と認定されることが難しい為です。さらに水俣病と診断された場合にはその治療費は保険ではなく、補償の中から出されることになりますが、その判断がされるまでは自費で負担しなければならないことも多いからです。その為、その治療に於いても原因が特定できない場合健康保険の適用が出来ない場合も有るので注意が必要です。
すなわち、現在の感染症はその殆どが健康保険で治療を受けることができますが、胎児性水俣病の場合には明確な特定ができるまでは健康保険が適用されない場合があるという違いがあります。